聞くたび、語るたびに優しくなれる。
このまちの記憶ネットワークは、その土地で生きる人にしか語れない経験や知恵、技、ものの見方を「聞き書き」し、言葉や写真などで記録していく取り組みです。
「聞き書き」では、1人の「聞き手」が1人の「語り手」から話を聞きます。仕事や暮らしについて聞けば聞くほど、「語り手」への関心は増します。「語り手」にとって、話を聞いてもらうのは少し恥ずかしいけれど嬉しい体験です。平凡だと思い込んでいた人生が、「聞き手」にとってはドラマチックであることも少なくないのです。
出会って、語る。聞いて、書く。その先に生まれるのは「聞き書き」作品だけでなく、色々話してくれたあの人はお元気だろうか、熱心に話を聞いてくれたあの人は今どんな風にお過ごしだろう、と相手を想う優しい気持ち。もしかすると、まちかどで見かける誰かに興味が湧いて、新たに「聞き書き」したくなるかもしれません。
まちや人のたたずまいは、かけがえのない地域の財産。私たちは「聞き書き」を通して、まちや人の魅力を掘り起こし、自分たちが暮らすまちへの誇りや愛情を育みたいと願っています。話をお聞きしたい人、知りたいまち、挑戦したいことは色々あります。まずはできることから、小さく、楽しく始めます。何かがピーンと響いた方は、ぜひご一緒しましょう。